守口漬は、世界一長いといわれる「守口大根」を酒粕と味醂などでじっくりと漬け込んだものです。現在は愛知郷土の味覚として広く皆様に味わっていただいています。
守口漬の原料となる守口大根は、直径2~3㎝、長さは1.2m長いもので1.8mにもなります。この大根は愛知(尾張)・岐阜(美濃)では現在の岐阜市長良川北岸の肥沃な砂壌土で栽培されてきました。当時はホソリ大根、美濃干大根、長良大根などと明治初期までは様々な呼び名で呼ばれてきましたが当店初代が考案した「守口大根味醂粕漬(現在の守口漬)」に使われるようになり、守口大根と呼ばれるようになりました。守口大根は戦前、岐阜市のみで栽培されていましたが、昭和27年頃から愛知県の扶桑町でも栽培されるようになりました。中心を流れる木曽川が守口大根の栽培に適した土壌を育んでおります。
当店の守口漬は、明治15年(西暦1882年)に初代山田才吉が岐阜で栽培されていた大根を塩漬けにした後、酒粕と味醂粕で仕上げるという独自の製法を考案し、それを『守口大根味醂粕漬』として世に売り出しました。 後にこの製法が広まり、名古屋名産として『守口漬』が生まれ今日に至ります。 その風味は冠絶であり漬物としては最高位の守口漬をぜひこの機会にご賞味ください。
愛知県扶桑町及び岐阜県岐阜市則武で生産されている守口大根を収穫後すぐに塩漬けにします。その後、下漬け用の酒粕を使い1回目、下漬けをします。下漬けで塩を抜き、繊維を柔らかくしていきます。味漬け用に配合された酒粕を使い2回目、中漬けで下味をつけていき、3回目の仕上げ漬けで味を整えていきます。
収穫から約3年の歳月をかけて芳醇な香りと独特な味と歯ごたえの守口漬が完成します。
![]() 9月頃 種まき |
![]() 12月頃 収穫前 |
![]() 12月 収穫 |
![]() 収穫後 塩漬け |
![]() 1回目 下漬け |
![]() 2回目 中漬け |
![]() 3回目 仕上げ漬け |
![]() 守口漬 完成 |
(画像提供 名古屋守口漬暖簾会)
・保存方法について
守口漬・奈良漬は天然の保存食ですので常温で保存していただけます。直射日光のあたる場所や熱のこもる場所での保存は発酵が進み風味や食感が劣化しますのでご注意ください。
・賞味期限について
賞味期限の表示は外箱もしくは包装紙に記載してあります。処分されないようご注意ください。
商品に表示されている賞味期限はあくまで美味しく召し上がっていただける期間です。守口漬・奈良漬は賞味期限がすぎても食べられなくなる事はございませんが、時間とともに発酵がすすみ風味や食感が劣化していきます。賞味期限の設定は、私どもがお客様にもっとも美味しく召し上がっていだだけるタイミングで出荷させていただいておりますので、できるだけ早くお召し上がりになることをおすすめします。
お召し上がりの際は、食べる分だけを酒粕から取り出し、酒粕を軽くふき取り適当な大きさに切り分けお召し上がり下さい。開封後は、お漬物が酒粕に隠れるように埋めて冷蔵庫に保存してください。美味しさが長持ちします。
そのまま食べても美味しいですが、みじん切りにしておいしいご飯と一緒にお茶漬けやおにぎりに。サラダにもおすすめです。いろいろとお試しください。
残った酒粕に塩漬けした野菜や魚、その他チーズなどを3日間ほど漬け込みますとさっぱりとした粕漬けをお楽しみいただけます。
漬物をお召し上がり後に酒粕をご利用の場合、空気に触れないよう、冷蔵保存していただくと熟成が抑えられ風味や色合いが長持ちします。
酒粕の表面に白い塊があることがございますが、成分中のアミノ酸が結晶化したもので、健康への影響はありません。お召し上がりいただいて問題ありません。
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